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アルバイト [しごと中]

GWに旅行で留守の、一人暮らしの友人のマンションへ、
飼い猫の餌やりに通う。

電車を何度か乗り換えて、
都内なのに、えっらい遠くへ来た感のある、
小さな、木造にペンキ塗りの駅舎に降りる。
大きな川が近くを流れてて、江戸時代に引かれた用水路が、
散歩道として整備され、残っている。
昔ながらの古く落ち着いた住宅地。
ちなみに、映画『シン・ゴジラ』では破壊されてしまった地区だ。

坂道を登り、合鍵でマンションのエントラスを抜け部屋鍵で室内へ入る。
毎日通って来てるのに、猫は一度も姿を見せない。
けど、餌の皿は、キレーさっぱり、空(カラ)になってる。
なんか、シュール。

どこに潜んでんだか、そろそろ慣れて出てきてくれないもんか?と、
本でも読みながら、しばし居座ってみるが…

シーン。

コトリ、とも音がしない。

「お腹が空いたよー」って?
「出てってご飯、食べたいよー」って?
「帰れ、早く帰れー、帰ってくれー」って?
毎回(想像上の)我慢比べして、諦め、部屋を後にするのだ。

最終日は、なんだか寂しいなぁ。
姿を見せない猫だけでなく、
電車も駅も、江戸時代の用水路も、『シン・ゴジラ』さえも。



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