旅したく [英国旅]
本棚を整理してて、というか、その前に。
初冬の空見上げながら(仕事机前の窓越しに)、
少し寒そうな灰色に、ふと「ロンドン〜」を思い出したのだ。
昔のロンドン、今はもうすっかり様変わりしてるだろう。
オリンピック以前と以降、高層ビル、
ガチャンガチャンと小銭入れて切符を買った地下鉄駅は、
今ではオイスターカード(スイカみたいなの)で、スイスイだろう。
ノスタルジック!
悪いか!
そうだ、あのノート!
まだ取ってあるよね!
と旅行関係をまとめてある本棚へ小走り、
手の平を広げたサイズの小さなノートを何冊か、
出してきた。
自分で手書きした地図を貼り付けたセロテープが、
すっかり変色してる(笑 ↓
これこれ、旅行ごと、行く前に、
手書き地図を貼り付け、使いそうなフレーズを書いておいた。
すっかり忘れてたけど、
1998年のノートには、フランス語のフレーズも。
Je compte rentrer tard ce soir
今夜、帰りが遅くなります
W杯の年だから、フランスへも、
行くつもりでいたんだ(行かなかったけど)。
情報が少なくて、図書館の本や、ガイドブックや、
溜池山王に、まだあった英国観光局に問い合わせたり。
現地ではこれにメモして店員さんに欲しいものを伝えたり、
人に道を尋ねた時に、書いてもらった地図も↓
アナログだぁ〜〜〜と笑っちゃうけど、
悪いか!
初冬の空見上げながら(仕事机前の窓越しに)、
少し寒そうな灰色に、ふと「ロンドン〜」を思い出したのだ。
昔のロンドン、今はもうすっかり様変わりしてるだろう。
オリンピック以前と以降、高層ビル、
ガチャンガチャンと小銭入れて切符を買った地下鉄駅は、
今ではオイスターカード(スイカみたいなの)で、スイスイだろう。
ノスタルジック!
悪いか!
そうだ、あのノート!
まだ取ってあるよね!
と旅行関係をまとめてある本棚へ小走り、
手の平を広げたサイズの小さなノートを何冊か、
出してきた。
自分で手書きした地図を貼り付けたセロテープが、
すっかり変色してる(笑 ↓
これこれ、旅行ごと、行く前に、
手書き地図を貼り付け、使いそうなフレーズを書いておいた。
すっかり忘れてたけど、
1998年のノートには、フランス語のフレーズも。
Je compte rentrer tard ce soir
今夜、帰りが遅くなります
W杯の年だから、フランスへも、
行くつもりでいたんだ(行かなかったけど)。
情報が少なくて、図書館の本や、ガイドブックや、
溜池山王に、まだあった英国観光局に問い合わせたり。
現地ではこれにメモして店員さんに欲しいものを伝えたり、
人に道を尋ねた時に、書いてもらった地図も↓
アナログだぁ〜〜〜と笑っちゃうけど、
悪いか!
初めて北イングランドへ行った日(後編) [英国旅]
目の前に現れた卵ホットサンドは、
予想してた、薄切りパンに具を挟み、
プレスして焼くホットサンドとは似ても似つかず、
ハンバーガー用のパンに目玉焼きが挟んである、のであった。
味付けは無し、タルタル、照り焼き、ケチャップなどのソースも一切無し。
これがホットサンド?
どこがホット?
目玉焼きに、そっと触れてみると、ほんのり温かい。
それで、ホット? それとも「イカしてる」って意味?
ぎゃははははははは! ウケる〜〜〜〜
挙動不審に思われたか、ウェイトレスが不思議そうに見てる。
「あの〜、何か?」
「いえいえ、あー、これホットサンドなるか?」
「はい、ホットサンドですけど」
うん、では「いただきます」。
パク。
と、目玉焼きの黄身が半熟で、ツーーっと胸元に垂れてしまった。
慌ててバッグから、日本の路上で配ってたポケットティッシュを出し、拭く。
ピンク色のウサギのキャラのイラスト入り、駅前留学ナンタラ英会話学校の。
すると、ウエイトレス、
そのポケットティッシュが気になる様子。
「欲しい?」
「え?!」
「あげるよ、どうぞ」
「もらっていいの? ありがとう!!」
ウエイトレス、小走りに奥へ引っ込み、もらったーと、みんなに報告す。
何やらもめてるような声がす。
そして、不安げな表情で、またテーブルまで戻ってきて、
こう言ったのだ。
「あの〜、これ、一枚だけくれるってことだったのでは…」
ええー、違うよ、全部(っても使いかけだ)!
ティッシュペーパーは、もちろんイギリスにもある。
ポケットティッシュも、知る限りは「似たの」がある。
でも、ゴワゴワで厚い。
よか、ピンクのウサギが、
彼女のハートにヒットしたのか????
(ああ、ホットサンドで話が長くなってしまった)
そうだ、
「実は天使を見に来た、どう行けばいいのか?」
これも何かの縁、助けてもらおうじゃないの。
「う〜ん、天使まで、どう行くか…ちょっと待ってて」
厨房でなく、事務室の方から中年のキリリとした親切そうなオーナーが登場。
その手には、バス路線図が!
「はいはい、天使を見に行きたいとか?」
と、オーナーは路線図を広げ、
乗るバス停は、ここ。バスの番号は、これ。
降りるのは、ここ。
メモを取ろうとすると、
「あげますよ〜、バス路線図くらい」
えええー、今度はこっちがヨロコブ番。
握手、ウェイトレスとも握手。
乗るとき、バス運ちゃんに「天使のとこまで行きます」と告げる。
ああ、やっと。
ホカホカした気分で、バスに揺られ、街から離れ、郊外へ向かう。
バスには、
小学生高学年くらいのお姉ちゃんと、その妹たちがいた。
一番下はベビーカーの赤ちゃんだ。
色違いのサテンのリボンで髪を飾り、おめかしてる。
お姉ちゃんは妹たちが座席でイイコにしてるか声かけ、
赤ちゃんを携帯電話で写メしてる。
これから、子供らだけで、
親戚の家へでも遊びに行くのだろうか。
お姉ちゃんの携帯電話は、クリスマスプレゼントで貰ったばかりなんだろうか。
などと、想像する。
あ、前方に天使が見えてきた!
降りる用意を始めると、
運ちゃんが「まだまだ、先」と言う。
それは本当で、何個か前の停留所からでも見えるほどに天使はでかいのだった。
「ここだよ」とバスの運ちゃん。
バスを降り、幹線道路を渡り、
天使の立つ、ゲーツヘッドの丘に着いた。
正式名:The Angel of the North 北の天使
別名:ゲーツヘッドの目立ちたがり屋
現代アーティスト、アントニー・ゴームリー作。
高さ20m、重さ200tの、重工業の街らしく鉄製の天使像だ。
天使の足元に腰を下ろし、
なんでまた、ここへ来ることにしたんだっけ…
と、かろうじて『シーズンチケット』の、あの場面を思い出そうとするが、
寒くて、思考停止。
とうとう粉雪が降り始め、
ここまで時間かかったので、すでに暮れかけた空に、
何本もの飛行機が、筋を残してく。
ああ、寒い寒い。
北イングランドかー。
予想してた、薄切りパンに具を挟み、
プレスして焼くホットサンドとは似ても似つかず、
ハンバーガー用のパンに目玉焼きが挟んである、のであった。
味付けは無し、タルタル、照り焼き、ケチャップなどのソースも一切無し。
これがホットサンド?
どこがホット?
目玉焼きに、そっと触れてみると、ほんのり温かい。
それで、ホット? それとも「イカしてる」って意味?
ぎゃははははははは! ウケる〜〜〜〜
挙動不審に思われたか、ウェイトレスが不思議そうに見てる。
「あの〜、何か?」
「いえいえ、あー、これホットサンドなるか?」
「はい、ホットサンドですけど」
うん、では「いただきます」。
パク。
と、目玉焼きの黄身が半熟で、ツーーっと胸元に垂れてしまった。
慌ててバッグから、日本の路上で配ってたポケットティッシュを出し、拭く。
ピンク色のウサギのキャラのイラスト入り、駅前留学ナンタラ英会話学校の。
すると、ウエイトレス、
そのポケットティッシュが気になる様子。
「欲しい?」
「え?!」
「あげるよ、どうぞ」
「もらっていいの? ありがとう!!」
ウエイトレス、小走りに奥へ引っ込み、もらったーと、みんなに報告す。
何やらもめてるような声がす。
そして、不安げな表情で、またテーブルまで戻ってきて、
こう言ったのだ。
「あの〜、これ、一枚だけくれるってことだったのでは…」
ええー、違うよ、全部(っても使いかけだ)!
ティッシュペーパーは、もちろんイギリスにもある。
ポケットティッシュも、知る限りは「似たの」がある。
でも、ゴワゴワで厚い。
よか、ピンクのウサギが、
彼女のハートにヒットしたのか????
(ああ、ホットサンドで話が長くなってしまった)
そうだ、
「実は天使を見に来た、どう行けばいいのか?」
これも何かの縁、助けてもらおうじゃないの。
「う〜ん、天使まで、どう行くか…ちょっと待ってて」
厨房でなく、事務室の方から中年のキリリとした親切そうなオーナーが登場。
その手には、バス路線図が!
「はいはい、天使を見に行きたいとか?」
と、オーナーは路線図を広げ、
乗るバス停は、ここ。バスの番号は、これ。
降りるのは、ここ。
メモを取ろうとすると、
「あげますよ〜、バス路線図くらい」
えええー、今度はこっちがヨロコブ番。
握手、ウェイトレスとも握手。
乗るとき、バス運ちゃんに「天使のとこまで行きます」と告げる。
ああ、やっと。
ホカホカした気分で、バスに揺られ、街から離れ、郊外へ向かう。
バスには、
小学生高学年くらいのお姉ちゃんと、その妹たちがいた。
一番下はベビーカーの赤ちゃんだ。
色違いのサテンのリボンで髪を飾り、おめかしてる。
お姉ちゃんは妹たちが座席でイイコにしてるか声かけ、
赤ちゃんを携帯電話で写メしてる。
これから、子供らだけで、
親戚の家へでも遊びに行くのだろうか。
お姉ちゃんの携帯電話は、クリスマスプレゼントで貰ったばかりなんだろうか。
などと、想像する。
あ、前方に天使が見えてきた!
降りる用意を始めると、
運ちゃんが「まだまだ、先」と言う。
それは本当で、何個か前の停留所からでも見えるほどに天使はでかいのだった。
「ここだよ」とバスの運ちゃん。
バスを降り、幹線道路を渡り、
天使の立つ、ゲーツヘッドの丘に着いた。
正式名:The Angel of the North 北の天使
別名:ゲーツヘッドの目立ちたがり屋
現代アーティスト、アントニー・ゴームリー作。
高さ20m、重さ200tの、重工業の街らしく鉄製の天使像だ。
天使の足元に腰を下ろし、
なんでまた、ここへ来ることにしたんだっけ…
と、かろうじて『シーズンチケット』の、あの場面を思い出そうとするが、
寒くて、思考停止。
とうとう粉雪が降り始め、
ここまで時間かかったので、すでに暮れかけた空に、
何本もの飛行機が、筋を残してく。
ああ、寒い寒い。
北イングランドかー。
初めて北イングランドへ行った日(中編) [英国旅]
映画『シーズンチケット』極々簡単な、あらまし
ジェリー(15歳)とスーエル(17歳)の少年二人が主人公。地元サッカークラブ「ニューカッスル・ユナイテッド」のシースンチケットを買うという夢を抱き、万引きや路上での車のガラス拭きなどで、なんとか貯めた金を、ジェリーのアル中の父親に横取りされ、スーエルは彼女にフラれた挙句に彼女の元カレにボコボコにされ、やけっぱちになった二人が、町を見下ろす丘に立つ天使像に悪態をつく。
「あんた、俺たちの、このクソったれな街の、守護天使じゃないのかよ!」
という場面の場所へ行くため、鉄路、
そろそろニューカッスルに着くかな、というあたりで、
車窓から丘の上に、その守護天使が、
「あ!」
一瞬だけ、見えた。
「あれだー」
駅に着く。
寒い! そりゃ北だもんな、忘れてた。
いや、北だからってのもあるけど、
かつて重工業で栄えた街というのは、こういうものか。
当時のままなんだろうな、という感じの、
丈夫で無骨で、でっかい灰色のペターとした石の道路と歩道、
そして、繰り返すが、
丈夫で無骨で、でっかい灰色のペターとした石の建物たち。
そのせいで、余計に寒いなぁーと、i に来てみると、なんとクローズ。
正月休み(?)だ。
鉄格子のようなシャッターが下りてて、
隙間からショーウィンドウに、街の地図が貼ってあるのが見える。
あの地図をもらうはずだったのに!
天使までの行き方も教えてもらうつもりだったのに!
そこらの青年に聞く。
「うーん、どうだかなぁ、そうだ、i で聞けば?」
だから、クローズなんだって。
せめて、バス路線図でも手に入らないだろうか。
大きな街だから、幾つかターミナルっぽい大きめのバス乗り場がありそうだ。
再度、鉄格子シャッターの隅間から街の地図を見る。
乗り場までの、だいたいの道を覚えて、その方へ歩く。
結構、坂道多い。
途中、いきなり巨大な石塀の一部があったりする、不思議な街だ。
(その時は気付きもしなかった、ハドリアヌスの壁!)
どのバス乗り場にも、
「これ便利!」と路線図を手にした若い男女の笑顔のポスターが貼ってあるが、
肝心の路線図が、ない。
正月休みだからなのか、スタッフもいない。
寒い。
歩き疲れてきた。
お腹も空いた。
高速道路の下の空間に、ズラズラ〜とバス乗り場が並ぶ場所へ来た。
片隅に、カフェ兼安食堂みたいな、
疲れてなきゃ入らなかっただろうな店へ入った。
半分、天使は諦めかけてて「予定変更してヨークへでも行って」
鉄道博物館やらヨーク大聖堂やら!…と思い始めていた。
その店には、お持ち帰り用のカウンターと、テーブル席がある。
しかし、お持ち帰り用の食べ物が並んでるはずのガラスケースには、
パイが、2、3個あるだけ…。
それ見た瞬間、あまりの「ワビシサ」に、
この「テータラク」で、なんで店を開けてるのか!?
というバカバカしさで、なんか、笑えてきた!
いきなり、逆に、元気が出た!
テーブルに着き、注文すれば作ってくれるようである。
なかなかメニューは多い。
「トマトスープと、卵ホットサンドを」
ロンドンでは、今時あまり見かけないような、
ソバージュ髪、つり目の黒アイシャドウ、紫っぽい口紅、
黒のロックテイストのぶかぶかのTシャツ、黒いタイトなジーンズの、
若いウェイトレスにオーダーした。
そして、
スープ皿になみなみ、
スプーンを入れたら溢れるんではないかという水位(?)のトマトスープと、
卵ホットサンドが。
「これ、卵ホットサンド???」
長くなりそうなので、つづく。
ジェリー(15歳)とスーエル(17歳)の少年二人が主人公。地元サッカークラブ「ニューカッスル・ユナイテッド」のシースンチケットを買うという夢を抱き、万引きや路上での車のガラス拭きなどで、なんとか貯めた金を、ジェリーのアル中の父親に横取りされ、スーエルは彼女にフラれた挙句に彼女の元カレにボコボコにされ、やけっぱちになった二人が、町を見下ろす丘に立つ天使像に悪態をつく。
「あんた、俺たちの、このクソったれな街の、守護天使じゃないのかよ!」
という場面の場所へ行くため、鉄路、
そろそろニューカッスルに着くかな、というあたりで、
車窓から丘の上に、その守護天使が、
「あ!」
一瞬だけ、見えた。
「あれだー」
駅に着く。
寒い! そりゃ北だもんな、忘れてた。
いや、北だからってのもあるけど、
かつて重工業で栄えた街というのは、こういうものか。
当時のままなんだろうな、という感じの、
丈夫で無骨で、でっかい灰色のペターとした石の道路と歩道、
そして、繰り返すが、
丈夫で無骨で、でっかい灰色のペターとした石の建物たち。
そのせいで、余計に寒いなぁーと、i に来てみると、なんとクローズ。
正月休み(?)だ。
鉄格子のようなシャッターが下りてて、
隙間からショーウィンドウに、街の地図が貼ってあるのが見える。
あの地図をもらうはずだったのに!
天使までの行き方も教えてもらうつもりだったのに!
そこらの青年に聞く。
「うーん、どうだかなぁ、そうだ、i で聞けば?」
だから、クローズなんだって。
せめて、バス路線図でも手に入らないだろうか。
大きな街だから、幾つかターミナルっぽい大きめのバス乗り場がありそうだ。
再度、鉄格子シャッターの隅間から街の地図を見る。
乗り場までの、だいたいの道を覚えて、その方へ歩く。
結構、坂道多い。
途中、いきなり巨大な石塀の一部があったりする、不思議な街だ。
(その時は気付きもしなかった、ハドリアヌスの壁!)
どのバス乗り場にも、
「これ便利!」と路線図を手にした若い男女の笑顔のポスターが貼ってあるが、
肝心の路線図が、ない。
正月休みだからなのか、スタッフもいない。
寒い。
歩き疲れてきた。
お腹も空いた。
高速道路の下の空間に、ズラズラ〜とバス乗り場が並ぶ場所へ来た。
片隅に、カフェ兼安食堂みたいな、
疲れてなきゃ入らなかっただろうな店へ入った。
半分、天使は諦めかけてて「予定変更してヨークへでも行って」
鉄道博物館やらヨーク大聖堂やら!…と思い始めていた。
その店には、お持ち帰り用のカウンターと、テーブル席がある。
しかし、お持ち帰り用の食べ物が並んでるはずのガラスケースには、
パイが、2、3個あるだけ…。
それ見た瞬間、あまりの「ワビシサ」に、
この「テータラク」で、なんで店を開けてるのか!?
というバカバカしさで、なんか、笑えてきた!
いきなり、逆に、元気が出た!
テーブルに着き、注文すれば作ってくれるようである。
なかなかメニューは多い。
「トマトスープと、卵ホットサンドを」
ロンドンでは、今時あまり見かけないような、
ソバージュ髪、つり目の黒アイシャドウ、紫っぽい口紅、
黒のロックテイストのぶかぶかのTシャツ、黒いタイトなジーンズの、
若いウェイトレスにオーダーした。
そして、
スープ皿になみなみ、
スプーンを入れたら溢れるんではないかという水位(?)のトマトスープと、
卵ホットサンドが。
「これ、卵ホットサンド???」
長くなりそうなので、つづく。
初めて北イングランドへ行った日(前編) [英国旅]
その年は、珍しく、
レンタカーで地方を巡る、地方に滞在するの、無し。
年末年始をロンドンで過ごしていたのだった。
大晦日も、
トラファルガーの噴水池に飛び込むとか、
ビッグアイでカウントダウンにはしゃぐとかの、お騒ぎはパスして、
早々にホテルでベッドに入り、
ドンドンという、
なんだか、ドラム缶に大きな雨粒が落ちてるような、
花火の音を遠くに聞きながら、寝た。
ヴィクトリアコーチステーションから、
コーチで片道2、3時間程度の、主に南イングランドの町まで行き、
ぶらぶらと、歩き、食べ、休憩し、眺め、半日過ごす。
そして、またロンドンのホテルに戻ってくる、
という何日間を過ごし、明日の朝には立つ、という最終日。
ちょっと、鉄道で、日帰りで行ける、
ギリギリ遠くの町まで行ってみようか、
と思い立った。
北の方、ヨークシャーはどうだろう。
映画やドラマで、ヨークシャーがロケ地の作品って、結構ある。
その、結構ある中から…
『シーズンチケット』の、ある場面を選ぶ。
よし! あの場面の場所へ行ってみようー。
駅の切符窓口の、担当の女性に、
「ニューカッスルまで、デーリターンチケットで、って、ありますか?」
「遠いからデーリターンはないわ、本当に日帰りで行くの?」
と、少し驚かれる。
やっぱ、遠いんだな。
了解と、切符を買う。
ガイドブックは重いので持ってこなかった。
まぁ、i に町の地図があるだろうし、行き方も教えてもらえばいいし。
と、タカくくって行ってみたら、まぁ、一筋縄ではいかない。
やっぱりな…、つづく。
レンタカーで地方を巡る、地方に滞在するの、無し。
年末年始をロンドンで過ごしていたのだった。
大晦日も、
トラファルガーの噴水池に飛び込むとか、
ビッグアイでカウントダウンにはしゃぐとかの、お騒ぎはパスして、
早々にホテルでベッドに入り、
ドンドンという、
なんだか、ドラム缶に大きな雨粒が落ちてるような、
花火の音を遠くに聞きながら、寝た。
ヴィクトリアコーチステーションから、
コーチで片道2、3時間程度の、主に南イングランドの町まで行き、
ぶらぶらと、歩き、食べ、休憩し、眺め、半日過ごす。
そして、またロンドンのホテルに戻ってくる、
という何日間を過ごし、明日の朝には立つ、という最終日。
ちょっと、鉄道で、日帰りで行ける、
ギリギリ遠くの町まで行ってみようか、
と思い立った。
北の方、ヨークシャーはどうだろう。
映画やドラマで、ヨークシャーがロケ地の作品って、結構ある。
その、結構ある中から…
『シーズンチケット』の、ある場面を選ぶ。
よし! あの場面の場所へ行ってみようー。
駅の切符窓口の、担当の女性に、
「ニューカッスルまで、デーリターンチケットで、って、ありますか?」
「遠いからデーリターンはないわ、本当に日帰りで行くの?」
と、少し驚かれる。
やっぱ、遠いんだな。
了解と、切符を買う。
ガイドブックは重いので持ってこなかった。
まぁ、i に町の地図があるだろうし、行き方も教えてもらえばいいし。
と、タカくくって行ってみたら、まぁ、一筋縄ではいかない。
やっぱりな…、つづく。
ホワイトホース [英国旅]
「白い馬を見に行ってくるよ」と言えば、
私をよく知る友人らには、すぐわかる。
ヒルフィギュアのホワイトホースのことだって。
イギリスの、石灰質の地質の地方(南に多い)では、
丘の斜面、馬のカタチに地面を掘る、というか削る。
遠くから見れば、それが馬とわかるが、
近くでは、近すぎて、どこが頭でどこが尾っぽ?
よくわからない、それほどデカイのだ。
何回かに分けて、これまでの旅で見た馬は10くらいはあるかな。
ナショナルトラスト所有の有名な馬を除けば、
たいてい個人の土地にあり、
運良くフットパスが通ってれば近くまで行けるけど、
まぁ、遠目から眺めるだけのこともある。
うんとこさ町外れにあって、
番地や案内板があるでなし、
「ホワイトホースを見に行く」は、正確には
「ホワイトホースを見るため道に迷いに行く」。
最寄りの村でのこと、田舎のバスに乗ること、
チャーターしたタクシーの運ちゃんとの会話。
よく晴れた日、雨がみぞれになった冷たい日、
同じ馬に、何年か後、別の道からたどり着いたこと。
見つけた時の気分は、どうだろう。
「来たよー、ハロー」と声かける。
現地で買った専門ガイド本『ヒルフィギュア』によると、
戦時中、敵機の目印(ランドマーク)にされぬよう、
枯れ草で覆って隠したという。
また、「噂」だけになってた幻の馬が、
冬の朝の暁の影で、ぼんやり馬のカタチに浮き上がって現れた、
なんてエピソードには、ワクワクドキドキする!
ああまた、白い馬に会いたくなった。
私をよく知る友人らには、すぐわかる。
ヒルフィギュアのホワイトホースのことだって。
イギリスの、石灰質の地質の地方(南に多い)では、
丘の斜面、馬のカタチに地面を掘る、というか削る。
遠くから見れば、それが馬とわかるが、
近くでは、近すぎて、どこが頭でどこが尾っぽ?
よくわからない、それほどデカイのだ。
何回かに分けて、これまでの旅で見た馬は10くらいはあるかな。
ナショナルトラスト所有の有名な馬を除けば、
たいてい個人の土地にあり、
運良くフットパスが通ってれば近くまで行けるけど、
まぁ、遠目から眺めるだけのこともある。
うんとこさ町外れにあって、
番地や案内板があるでなし、
「ホワイトホースを見に行く」は、正確には
「ホワイトホースを見るため道に迷いに行く」。
最寄りの村でのこと、田舎のバスに乗ること、
チャーターしたタクシーの運ちゃんとの会話。
よく晴れた日、雨がみぞれになった冷たい日、
同じ馬に、何年か後、別の道からたどり着いたこと。
見つけた時の気分は、どうだろう。
「来たよー、ハロー」と声かける。
現地で買った専門ガイド本『ヒルフィギュア』によると、
戦時中、敵機の目印(ランドマーク)にされぬよう、
枯れ草で覆って隠したという。
また、「噂」だけになってた幻の馬が、
冬の朝の暁の影で、ぼんやり馬のカタチに浮き上がって現れた、
なんてエピソードには、ワクワクドキドキする!
ああまた、白い馬に会いたくなった。
やらかすサイレンセスター・その1 [英国旅]
サイレンセスターはローマン道路沿いにある、
いわばコツウォルズのはじっこの、古い小さな町で、
かつて羊毛で繁盛した時代の名残の、
でっかい塔を持つ教会(修道院だったか?)がランドマーク。
教会の前のPにクルマを入れて、
iで今夜の宿を紹介してもらう。
宿は、町外れにある、ちょっとビックリしたのだが、
素敵なマナーハウス・ホテル。
この料金で?という料金である。
くつろいでから、晩ご飯の腹ごしらえに、
クルマで町へ戻った。
そして、
道に迷ったのである…
田舎ゆえ?
まだ夕方だってのに、
賑やかだったメインストリートは、
早々と店じまい、陽も傾き、薄暗く寂しい。
どこか店はやってないだろうかと、
とろとろクルマ走らせ探してると、
一軒、スーパーマーケット発見。
サンドイッチくらいあるだろと入ったが、
残念、冷凍食品専門だった(こういうチェーン店がある)。
他には…コンビニがあるでなし、自販機があろうはずもなし。
メインストリートから外れた路地から、
持ち帰りピザを持ってる人が出て来た。
あ、あっちにピザ屋があるんだな。
で、路地へ入ってみたが、
それらしい店はない。
もう一本曲がってみるか、
でも、見つからず。
諦めてホテルへ帰ろうっかー、
ビスケットとリンゴあったな、
紅茶でも飲んで、風呂入って、早く寝てしまおう。
!!! あれ、どの道を来たっけ?
??? この角曲がって来たんじゃなかったっけ?
あ、今、チラっと教会の塔が見えた、
あっち方向だ、と入ろうとしたのは一方通行で進入禁止、
では、こっち、とやってると、
ああ、せっかくのランドマークだったのに、見失ってしまった。
こりゃー、本格的に迷子!
ふと、気づき、ゾゾとす。
ホテルの電話番号どころか、ホテルの名すら覚えとらん!
幹線道路に出てみる、
ランダバウト(=ラウンド・アバウトだが、以下も、これで通す)の行き先表示見れば、
ホテル名を思い出すようなヒントあるかもと、グルグル回る。
やっぱりわからん。
で、また町へ入る。
ええと、さっき見失ってしまったけど、
教会、その前にあるP。
あそこからホテルへ向かったんだった、
だから、あのPへさえ行ければ、
また、ホテルへ帰れる。
同じ道、さっきホテルへ向かった道だもんな。
しかし、その教会はどこに…あ、人いた!
家の前でワゴン車から、何やら荷物を降ろしてる。
「サイレンセスター! でっかい教会! どこですかぁ〜」
焦ってるので、こんな感じ↑
「サイレンセスターは、ここよ。教会に行きたいの? 迷ったの?」
「はい、アイム・ロストです」
「教会が分かれば、後は分かるのね?」
ぶんぶん、首をタテに振る。
例によって、
「ついてらっしゃい、フォロー・ミー」
となり、ワゴン車で先導してもらう。
やっと(といっても、たいした距離でない)、教会の前のPへ来れた。
フォロー・ミーの途中、開いてるレストランも見かけたが、
もう、いいの、いいの、帰る、帰る、
ローマン道路に出て、ランダバウトを左、直進!
はぁぁ〜、ホテル。
バスルームで、へたり込む。
ああ、くたびれた。
旅してると、道に迷うネタは尽きない。
旅だからか、だから旅なのか。
しかし、
なぜ、あんなに焦ったのだろう。
荒野の真ん中で迷ったのではないのに。
町だし、民家もあったんだし、
行動すれば、どこかの家のドアを叩けば済んだのに。
何年か後、再訪して、また何か『やらかす』サイレンセスター、
それは、別の機会にでも。
いわばコツウォルズのはじっこの、古い小さな町で、
かつて羊毛で繁盛した時代の名残の、
でっかい塔を持つ教会(修道院だったか?)がランドマーク。
教会の前のPにクルマを入れて、
iで今夜の宿を紹介してもらう。
宿は、町外れにある、ちょっとビックリしたのだが、
素敵なマナーハウス・ホテル。
この料金で?という料金である。
くつろいでから、晩ご飯の腹ごしらえに、
クルマで町へ戻った。
そして、
道に迷ったのである…
田舎ゆえ?
まだ夕方だってのに、
賑やかだったメインストリートは、
早々と店じまい、陽も傾き、薄暗く寂しい。
どこか店はやってないだろうかと、
とろとろクルマ走らせ探してると、
一軒、スーパーマーケット発見。
サンドイッチくらいあるだろと入ったが、
残念、冷凍食品専門だった(こういうチェーン店がある)。
他には…コンビニがあるでなし、自販機があろうはずもなし。
メインストリートから外れた路地から、
持ち帰りピザを持ってる人が出て来た。
あ、あっちにピザ屋があるんだな。
で、路地へ入ってみたが、
それらしい店はない。
もう一本曲がってみるか、
でも、見つからず。
諦めてホテルへ帰ろうっかー、
ビスケットとリンゴあったな、
紅茶でも飲んで、風呂入って、早く寝てしまおう。
!!! あれ、どの道を来たっけ?
??? この角曲がって来たんじゃなかったっけ?
あ、今、チラっと教会の塔が見えた、
あっち方向だ、と入ろうとしたのは一方通行で進入禁止、
では、こっち、とやってると、
ああ、せっかくのランドマークだったのに、見失ってしまった。
こりゃー、本格的に迷子!
ふと、気づき、ゾゾとす。
ホテルの電話番号どころか、ホテルの名すら覚えとらん!
幹線道路に出てみる、
ランダバウト(=ラウンド・アバウトだが、以下も、これで通す)の行き先表示見れば、
ホテル名を思い出すようなヒントあるかもと、グルグル回る。
やっぱりわからん。
で、また町へ入る。
ええと、さっき見失ってしまったけど、
教会、その前にあるP。
あそこからホテルへ向かったんだった、
だから、あのPへさえ行ければ、
また、ホテルへ帰れる。
同じ道、さっきホテルへ向かった道だもんな。
しかし、その教会はどこに…あ、人いた!
家の前でワゴン車から、何やら荷物を降ろしてる。
「サイレンセスター! でっかい教会! どこですかぁ〜」
焦ってるので、こんな感じ↑
「サイレンセスターは、ここよ。教会に行きたいの? 迷ったの?」
「はい、アイム・ロストです」
「教会が分かれば、後は分かるのね?」
ぶんぶん、首をタテに振る。
例によって、
「ついてらっしゃい、フォロー・ミー」
となり、ワゴン車で先導してもらう。
やっと(といっても、たいした距離でない)、教会の前のPへ来れた。
フォロー・ミーの途中、開いてるレストランも見かけたが、
もう、いいの、いいの、帰る、帰る、
ローマン道路に出て、ランダバウトを左、直進!
はぁぁ〜、ホテル。
バスルームで、へたり込む。
ああ、くたびれた。
旅してると、道に迷うネタは尽きない。
旅だからか、だから旅なのか。
しかし、
なぜ、あんなに焦ったのだろう。
荒野の真ん中で迷ったのではないのに。
町だし、民家もあったんだし、
行動すれば、どこかの家のドアを叩けば済んだのに。
何年か後、再訪して、また何か『やらかす』サイレンセスター、
それは、別の機会にでも。
あの道、花道 [英国旅]
初夏。
いつもは航空運賃の安い晩秋〜晩冬なのだが、
珍しく、初夏のイギリスへ来ている。
初夏のイギリスは、どうか?
まず、サマタイムである。
朝が早く(もう、朝?)、
夜なかなかふけない(いつまで明るいんだ!)、
ついつい行動時間も長くなる。
勝手が違う。
ヨーヴィルからエクセター方面へ、レンタカーでA30。
平行してM5(高速道路)も通っているが、
まず、といっていい、ローカルな方の道を選択す。
初夏の、作物に覆われた田園風景も、新鮮だ。
(秋と冬は土むき出しなので)
田園の小さな雑貨屋で、飲料水を買う。
簡単な食料品、飲料水、肥料、種など売ってる。
雑貨店前の路肩にクルマ停め、
水を飲みながら、しばし休憩。
ここは、どの町、どの辺りかなぁ。
と、目の先にパブリック・フットパスの目印。
家屋と家屋の塀の間の路地から入るらしい。
へぇぇ、行ってみますか。
パブリック・フットパスの目印には、どうも、そそられる。
(日本で、赤地に黄文字抜きの『ラーメン』の旗の前を素通り出来ないように)
路地を進み、『人ン家の庭じゃないの?』を抜け、
こんもり林の丘の小道になった。
木々のトンネル抜けた先は、たぶん農地か?
柵とステップ(柵越えのための)がある。
柵を越えたとたん、突然、
全て、薄紫色の花の畑!!!!
が、視界いっぱいに広がった。
ひゃ〜〜〜〜〜
あったり中、全部、全部、
薄紫色の花、知らない花。
その中、あぜ道へとフットパスは続いている。
隣村とか、どっかへ繋がってるのか、道の先は見えようも無い。
ひゃ〜〜〜〜〜、ひゃ〜〜〜〜〜〜、って気分で、
あぜ道、どんどん歩き進む。
イテッ、足元のイラクサに注意しなきゃ。
お、反対方向から、これまた絵に描いたようなイギリス爺さんがやって来る。
長く白い髭、編み込み模様のベスト、杖。
※余談、イギリスは爺さんの宝庫だと思う。
「ハロー」
「ハロー」
「この花、これ何ですか?」
「これはのぉー」(って感じで)、
「パンを焼くのに使う油になるんじゃ」と言ったらしい、たぶん。
「毎日、隣村から隣村まで歩いとるんじゃよ、フォッフォッフォ(笑い声)」
後になって、
隣村も先の隣村も、
ロードマップで位置を探そうしたが、見つからない。
白い道どころでない、あぜ道のフットパスなんて載ってるはずもない。
なので、あれがどの辺りだったのか、
今もって、わからない。
し・か・も!
ロンドンへ戻り、ホテル近くの、ヤバそうな店で現像に出した、
その風景の写真は「なんでだ〜?」失敗してやんの。
てなワケで、ホントに幻の、あの道、花道。
いつもは航空運賃の安い晩秋〜晩冬なのだが、
珍しく、初夏のイギリスへ来ている。
初夏のイギリスは、どうか?
まず、サマタイムである。
朝が早く(もう、朝?)、
夜なかなかふけない(いつまで明るいんだ!)、
ついつい行動時間も長くなる。
勝手が違う。
ヨーヴィルからエクセター方面へ、レンタカーでA30。
平行してM5(高速道路)も通っているが、
まず、といっていい、ローカルな方の道を選択す。
初夏の、作物に覆われた田園風景も、新鮮だ。
(秋と冬は土むき出しなので)
田園の小さな雑貨屋で、飲料水を買う。
簡単な食料品、飲料水、肥料、種など売ってる。
雑貨店前の路肩にクルマ停め、
水を飲みながら、しばし休憩。
ここは、どの町、どの辺りかなぁ。
と、目の先にパブリック・フットパスの目印。
家屋と家屋の塀の間の路地から入るらしい。
へぇぇ、行ってみますか。
パブリック・フットパスの目印には、どうも、そそられる。
(日本で、赤地に黄文字抜きの『ラーメン』の旗の前を素通り出来ないように)
路地を進み、『人ン家の庭じゃないの?』を抜け、
こんもり林の丘の小道になった。
木々のトンネル抜けた先は、たぶん農地か?
柵とステップ(柵越えのための)がある。
柵を越えたとたん、突然、
全て、薄紫色の花の畑!!!!
が、視界いっぱいに広がった。
ひゃ〜〜〜〜〜
あったり中、全部、全部、
薄紫色の花、知らない花。
その中、あぜ道へとフットパスは続いている。
隣村とか、どっかへ繋がってるのか、道の先は見えようも無い。
ひゃ〜〜〜〜〜、ひゃ〜〜〜〜〜〜、って気分で、
あぜ道、どんどん歩き進む。
イテッ、足元のイラクサに注意しなきゃ。
お、反対方向から、これまた絵に描いたようなイギリス爺さんがやって来る。
長く白い髭、編み込み模様のベスト、杖。
※余談、イギリスは爺さんの宝庫だと思う。
「ハロー」
「ハロー」
「この花、これ何ですか?」
「これはのぉー」(って感じで)、
「パンを焼くのに使う油になるんじゃ」と言ったらしい、たぶん。
「毎日、隣村から隣村まで歩いとるんじゃよ、フォッフォッフォ(笑い声)」
後になって、
隣村も先の隣村も、
ロードマップで位置を探そうしたが、見つからない。
白い道どころでない、あぜ道のフットパスなんて載ってるはずもない。
なので、あれがどの辺りだったのか、
今もって、わからない。
し・か・も!
ロンドンへ戻り、ホテル近くの、ヤバそうな店で現像に出した、
その風景の写真は「なんでだ〜?」失敗してやんの。
てなワケで、ホントに幻の、あの道、花道。
お宿は、どこ。 [英国旅]
スウィンドンのレンタカー「ハーツ」でクルマ借り、
あちこち立ち寄りながら、シャーボーンまで来た。
天井模様に目を見張る教会など観光したのち、
さて、今夜の宿あるイエットミンスターへ向かうのだが、
とにかく小さな村らしい。
今いる道路A30から、ローカルなA352、
さらに、その先は道に号数すらない、
ロードマップ上では「白い道」だ。
ちなみに色でいうと、
一番大きな道(高速道路)の青から順番に、
→緑→赤→黄色(ここまで号数ある)。
とにかく、道に迷う前に、
アテにできる町らしい町は、このシャーボーンしかない。
通りすがり、運良くタクシー会社の事務所を発見す。
道案内は得意中の得意であろうタクシー運ちゃん、
「あー、それなら、この先にガソリンスタンドあるから、そこ右に…で、丘があって」
うーん、やはり全部聞き取るのは(自分のリスニング力では)キビしい。
「(地図)描いてもらえません?」
(このフレーズは、よく使う、ライト・ダウン・プリーズ)
旅に使ってる、手帳を渡す。
「え、え〜と…」運ちゃん、いきなり考え込んでしまった。
頭の中で、整理してる。
で、描き始めて、すぐに、
道は手帳のページのハジっこまできてしまった。
つまり、続きは欄外らしい…。
で、今度はもっと大きな面に描いてもらおうと、
旅の資料を入れてる封筒(B4)の裏面を提供する。
すると、運ちゃん、
大きな面の、やけにハジっこあたりから描き始め、
……、やっぱり続きは欄外。
唖然。
運ちゃんもキマリ悪そう。
「とにかく、こうだよ!」
と、最初に説明されたガソリンスタンドまでを示して、
「大丈夫、簡単な道だから。分からなかったらガソリンスタンドで聞きなー」
手を振って別れた。
続きがある。
心温まる。
なんとかイエットミンスターの村に入った。
あとは、宿の場所を見つけるのみ。
しかし、町と違って、人がいないんだなぁと、
心細く思ってるとこに、
学校帰りか、小学生の少年が3人、自転車で走ってきた。
こんな小さな村に、宿が何件もはないだろう。
「宿、行きたい、知ってる?」
3人「あそこかなー」「あそこじゃないか」と相談してから、
「ついて来て!」
(これも、よく言ってもらう、フォロー・ミー)
小学生の自転車3台に先導されて走る、
フロントガラス越しの景色を、
決して忘れることはないだろう。
宿に着く。
気の良い奥さんが、二階の部屋まで荷物を運んでくれそうになるのを、
「いえいえ、自分で、トゥー・ヘヴィだから」
「いいのよ、慣れてるから」
と、ごちゃごちゃ、私が私がと言いながら、一緒に階段を上がる。
荷物を置いてから、村を散策。
パブでピザを食べる。
店の犬がワンと吠えて、主人にしかられる。
いい旅になったなぁ、と思う。
あちこち立ち寄りながら、シャーボーンまで来た。
天井模様に目を見張る教会など観光したのち、
さて、今夜の宿あるイエットミンスターへ向かうのだが、
とにかく小さな村らしい。
今いる道路A30から、ローカルなA352、
さらに、その先は道に号数すらない、
ロードマップ上では「白い道」だ。
ちなみに色でいうと、
一番大きな道(高速道路)の青から順番に、
→緑→赤→黄色(ここまで号数ある)。
とにかく、道に迷う前に、
アテにできる町らしい町は、このシャーボーンしかない。
通りすがり、運良くタクシー会社の事務所を発見す。
道案内は得意中の得意であろうタクシー運ちゃん、
「あー、それなら、この先にガソリンスタンドあるから、そこ右に…で、丘があって」
うーん、やはり全部聞き取るのは(自分のリスニング力では)キビしい。
「(地図)描いてもらえません?」
(このフレーズは、よく使う、ライト・ダウン・プリーズ)
旅に使ってる、手帳を渡す。
「え、え〜と…」運ちゃん、いきなり考え込んでしまった。
頭の中で、整理してる。
で、描き始めて、すぐに、
道は手帳のページのハジっこまできてしまった。
つまり、続きは欄外らしい…。
で、今度はもっと大きな面に描いてもらおうと、
旅の資料を入れてる封筒(B4)の裏面を提供する。
すると、運ちゃん、
大きな面の、やけにハジっこあたりから描き始め、
……、やっぱり続きは欄外。
唖然。
運ちゃんもキマリ悪そう。
「とにかく、こうだよ!」
と、最初に説明されたガソリンスタンドまでを示して、
「大丈夫、簡単な道だから。分からなかったらガソリンスタンドで聞きなー」
手を振って別れた。
続きがある。
心温まる。
なんとかイエットミンスターの村に入った。
あとは、宿の場所を見つけるのみ。
しかし、町と違って、人がいないんだなぁと、
心細く思ってるとこに、
学校帰りか、小学生の少年が3人、自転車で走ってきた。
こんな小さな村に、宿が何件もはないだろう。
「宿、行きたい、知ってる?」
3人「あそこかなー」「あそこじゃないか」と相談してから、
「ついて来て!」
(これも、よく言ってもらう、フォロー・ミー)
小学生の自転車3台に先導されて走る、
フロントガラス越しの景色を、
決して忘れることはないだろう。
宿に着く。
気の良い奥さんが、二階の部屋まで荷物を運んでくれそうになるのを、
「いえいえ、自分で、トゥー・ヘヴィだから」
「いいのよ、慣れてるから」
と、ごちゃごちゃ、私が私がと言いながら、一緒に階段を上がる。
荷物を置いてから、村を散策。
パブでピザを食べる。
店の犬がワンと吠えて、主人にしかられる。
いい旅になったなぁ、と思う。
イギリス、はじめ [英国旅]
新たにカテゴリーに『イギリス』加えました。
旅の話など中心に、ポロポロ語っていきます。
どうぞ、よろしくー
↓↓↓
初回は、こんな宿の思い出。
ストラトフォード・アポン・エイヴォンで観光した後、
ツーリスト・インフォメーション(以下i)で、紹介された宿。
鉄路移動でレミントン・スパ駅、
駅から白服パキスタン人のタクシーで、
町を通り過ぎ、田園へ。
到着したのが、農場のB&Bであった。
呼び鈴鳴らすと、
「いらっしゃーい」「ハ〜イ!」
きゃっきゃと賑やかに迎え出てくれたのは、
小学生〜中学生の子供ら、
4、5人はいるか?
両親は買い物で留守とのこと。
予想してなかったので、やや、たじろぐ!
しかし、慣れたもんで、
部屋こっちよーと、少女が二階へ案内してくれたり、
階段下にあるピアノを、
少し照れくさいのか、赤いほっぺの少年が弾いてくれたり。
部屋に荷物を置いて下へ降りると、
わらわらと、農場を案内してくれる。
レトリバー犬がぴゃーっと走り寄ってきて、
ストレートに甘えてくる。
「この犬、バカなの。番犬にもなりゃしない、ただのペット」
と少女の紹介は、にべもない。
ナデナデしてやると、ひっくり返ってお腹を見せる、
確かに、警戒心ゼロだ…
「こっちの犬は賢いのよ!」
今度は自慢げに、
羊を追うボーダー犬のところへ連れてってくれる。
繋がれ、専用の犬小屋にいる。
鋭い眼差しで、リリしい。
けっこうな広さの敷地には、二階が宿、一階が住居の家屋、
トラクターや乾燥草が山積みされてる大きな倉庫が2、3棟。
柵囲いの広い牧場には、羊の群れ。
「この柵越えて、中入って羊触っていいかな」
「駄目!」
だそうである。
そうそう、羊舎もある。
一通り案内すると、少女らはバラバラと散らばり去り、
ピアノの赤いほっぺの少年がひとり残った。
役目と思ってるのか、ただ人懐っこいのか、
一緒に連れ立って、しばらく農場を歩き回った。
「名前は?」
「トム」
トム、あの日から何年過ぎた?
もう、奥さんもらって子供もいるんじゃない?
何年も何年も前の、
初めてのイギリス旅で、
初めて泊まったB&Bでのこと。
写真上から:
農場の少年トム/トムが弾いてくれた階段下のピアノ/ペット犬サリー/置いてきぼりサリー
旅の話など中心に、ポロポロ語っていきます。
どうぞ、よろしくー
↓↓↓
初回は、こんな宿の思い出。
ストラトフォード・アポン・エイヴォンで観光した後、
ツーリスト・インフォメーション(以下i)で、紹介された宿。
鉄路移動でレミントン・スパ駅、
駅から白服パキスタン人のタクシーで、
町を通り過ぎ、田園へ。
到着したのが、農場のB&Bであった。
呼び鈴鳴らすと、
「いらっしゃーい」「ハ〜イ!」
きゃっきゃと賑やかに迎え出てくれたのは、
小学生〜中学生の子供ら、
4、5人はいるか?
両親は買い物で留守とのこと。
予想してなかったので、やや、たじろぐ!
しかし、慣れたもんで、
部屋こっちよーと、少女が二階へ案内してくれたり、
階段下にあるピアノを、
少し照れくさいのか、赤いほっぺの少年が弾いてくれたり。
部屋に荷物を置いて下へ降りると、
わらわらと、農場を案内してくれる。
レトリバー犬がぴゃーっと走り寄ってきて、
ストレートに甘えてくる。
「この犬、バカなの。番犬にもなりゃしない、ただのペット」
と少女の紹介は、にべもない。
ナデナデしてやると、ひっくり返ってお腹を見せる、
確かに、警戒心ゼロだ…
「こっちの犬は賢いのよ!」
今度は自慢げに、
羊を追うボーダー犬のところへ連れてってくれる。
繋がれ、専用の犬小屋にいる。
鋭い眼差しで、リリしい。
けっこうな広さの敷地には、二階が宿、一階が住居の家屋、
トラクターや乾燥草が山積みされてる大きな倉庫が2、3棟。
柵囲いの広い牧場には、羊の群れ。
「この柵越えて、中入って羊触っていいかな」
「駄目!」
だそうである。
そうそう、羊舎もある。
一通り案内すると、少女らはバラバラと散らばり去り、
ピアノの赤いほっぺの少年がひとり残った。
役目と思ってるのか、ただ人懐っこいのか、
一緒に連れ立って、しばらく農場を歩き回った。
「名前は?」
「トム」
トム、あの日から何年過ぎた?
もう、奥さんもらって子供もいるんじゃない?
何年も何年も前の、
初めてのイギリス旅で、
初めて泊まったB&Bでのこと。
写真上から:
農場の少年トム/トムが弾いてくれた階段下のピアノ/ペット犬サリー/置いてきぼりサリー