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初めて北イングランドへ行った日(中編) [英国旅]

映画『シーズンチケット』極々簡単な、あらまし
ジェリー(15歳)とスーエル(17歳)の少年二人が主人公。地元サッカークラブ「ニューカッスル・ユナイテッド」のシースンチケットを買うという夢を抱き、万引きや路上での車のガラス拭きなどで、なんとか貯めた金を、ジェリーのアル中の父親に横取りされ、スーエルは彼女にフラれた挙句に彼女の元カレにボコボコにされ、やけっぱちになった二人が、町を見下ろす丘に立つ天使像に悪態をつく。
「あんた、俺たちの、このクソったれな街の、守護天使じゃないのかよ!」

という場面の場所へ行くため、鉄路、
そろそろニューカッスルに着くかな、というあたりで、
車窓から丘の上に、その守護天使が、
「あ!」
一瞬だけ、見えた。
「あれだー」

駅に着く。
寒い! そりゃ北だもんな、忘れてた。
いや、北だからってのもあるけど、
かつて重工業で栄えた街というのは、こういうものか。
当時のままなんだろうな、という感じの、
丈夫で無骨で、でっかい灰色のペターとした石の道路と歩道、
そして、繰り返すが、
丈夫で無骨で、でっかい灰色のペターとした石の建物たち。


そのせいで、余計に寒いなぁーと、i に来てみると、なんとクローズ。
正月休み(?)だ。
鉄格子のようなシャッターが下りてて、
隙間からショーウィンドウに、街の地図が貼ってあるのが見える。
あの地図をもらうはずだったのに!
天使までの行き方も教えてもらうつもりだったのに!

そこらの青年に聞く。
「うーん、どうだかなぁ、そうだ、i で聞けば?」
だから、クローズなんだって。

せめて、バス路線図でも手に入らないだろうか。
大きな街だから、幾つかターミナルっぽい大きめのバス乗り場がありそうだ。
再度、鉄格子シャッターの隅間から街の地図を見る。
乗り場までの、だいたいの道を覚えて、その方へ歩く。
結構、坂道多い。
途中、いきなり巨大な石塀の一部があったりする、不思議な街だ。
(その時は気付きもしなかった、ハドリアヌスの壁!)

どのバス乗り場にも、
「これ便利!」と路線図を手にした若い男女の笑顔のポスターが貼ってあるが、
肝心の路線図が、ない。
正月休みだからなのか、スタッフもいない。

寒い。
歩き疲れてきた。
お腹も空いた。

高速道路の下の空間に、ズラズラ〜とバス乗り場が並ぶ場所へ来た。
片隅に、カフェ兼安食堂みたいな、
疲れてなきゃ入らなかっただろうな店へ入った。
半分、天使は諦めかけてて「予定変更してヨークへでも行って」
鉄道博物館やらヨーク大聖堂やら!…と思い始めていた。

その店には、お持ち帰り用のカウンターと、テーブル席がある。
しかし、お持ち帰り用の食べ物が並んでるはずのガラスケースには、
パイが、2、3個あるだけ…。
それ見た瞬間、あまりの「ワビシサ」に、
この「テータラク」で、なんで店を開けてるのか!? 
というバカバカしさで、なんか、笑えてきた! 
いきなり、逆に、元気が出た!

テーブルに着き、注文すれば作ってくれるようである。
なかなかメニューは多い。
「トマトスープと、卵ホットサンドを」
ロンドンでは、今時あまり見かけないような、
ソバージュ髪、つり目の黒アイシャドウ、紫っぽい口紅、
黒のロックテイストのぶかぶかのTシャツ、黒いタイトなジーンズの、
若いウェイトレスにオーダーした。

そして、
スープ皿になみなみ、
スプーンを入れたら溢れるんではないかという水位(?)のトマトスープと、
卵ホットサンドが。
「これ、卵ホットサンド???」
 
長くなりそうなので、つづく。


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